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相続・遺言

【2027年3月31日まで】相続登記の期限まであと半年!今すぐ動くべき理由と4つのステップ

2026.10.7


「親が亡くなったあと、実家の名義はそのままになっている」
「田舎に祖父名義の山林があるらしいが、何年も放置している」

こうしたご相談が、ここ最近とても増えています。

 

実は、2024年4月1日より前に発生した相続で、まだ相続登記をしていない不動産については、原則として2027年3月31日までに相続登記を申請する必要があります。

 

2026年10月の今から数えると、残された時間はあと約半年です。
「まだ半年もあるから大丈夫」と思っていませんか?

 

実は、相続登記で時間がかかるのは、登記申請そのものよりも、戸籍などの書類集めや、相続人の確認、親族間の話し合いです。
年末年始の帰省シーズンを控えた今こそ動き出すべき理由と、具体的な手順をわかりやすく解説します。

 

1.そもそも「相続登記の義務化」とは?

2024年4月1日から、不動産を相続した場合の相続登記が義務化されました。
基本的なルールは次のとおりです。

 

• 不動産を相続したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する
• 正当な理由なく義務に違反すると、10万円以下の過料の対象となる
• 2024年4月1日より前に発生した相続についても、相続登記の義務化の対象となる

特に注意したいのが、過去の相続です。
10年前、20年前、あるいはそれより前の相続であっても、相続登記をしていない場合は、今回の義務化の対象となります。

 

相続が発生した時期と申請期限

相続が発生した時期 相続登記の申請期限
2024年4月1日以降の相続 不動産を相続したことを知った日から3年以内
2024年4月1日より前の相続 原則として2027年3月31日まで

 

遺産分割協議が成立した場合 遺産分割が成立した日から3年以内

 

なお、遺産分割協議が成立した場合には、その協議の結果、不動産を取得した相続人に、遺産分割成立の日から3年以内にその内容に基づく相続登記を申請する義務が生じます。
所有者がわからないまま放置された土地は、売却や有効活用が難しくなるだけでなく、災害復旧や公共事業などの妨げになることもあります。
こうした「所有者不明土地」の発生を防ぐため、相続登記の義務化が始まりました。

 

2.わが家は大丈夫?放置リスクのセルフチェック

次の項目に心当たりがある方は、一度、不動産の名義を確認することをおすすめします。

 

• 実家や土地の名義変更をした記憶がない
• 毎年届く固定資産税の納税通知書の宛名が「〇〇(亡くなった方)相続人代表」になっている
• 地方に先祖代々の土地があるが、誰の名義か知らない
• 預金や相続税の手続きは終わったが、不動産はそのままになっている
• 「そのうち兄弟で話し合おう」と何年も先送りしている

 

まずは「誰の名義か」を確認しましょう
名義を確認したいときは、法務局で**登記事項証明書(登記簿謄本)**を取得します。
また、どこにどんな不動産があるのかわからない場合は、市区町村で取得できる**「名寄帳(なよせちょう)」**や、毎年届く固定資産税の課税明細書も有力な手がかりになります。

 

さらに、2026年2月からは**「所有不動産記録証明制度」**も始まっています。
この制度を利用することで、亡くなった方が所有者として登記されている不動産を一覧的に確認できるため、「どこに不動産があるのかわからない」という場合の確認方法の一つになります。

 

3.「あと半年」がギリギリと言える3つの理由

「あと半年もあるなら、もう少し後でいいのでは?」
そう考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、相続登記では、登記申請そのものよりも、そこに至るまでの準備に時間がかかるケースがあります。

 

理由① 戸籍集めに想像以上の時間がかかる

相続登記では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を確認し、相続関係を明らかにする必要があります。
本籍地が何度も変わっていたり、過去の本籍地が遠方だったりすると、複数の自治体に戸籍を請求することになります。
古い戸籍を読み解く必要があるケースもあり、「戸籍を集めるだけ」と思って始めたものの、思った以上に時間がかかることがあります。

理由② 「数代前の名義」だと相続人が大幅に増える

特に注意したいのが、祖父母など、数代前の名義のままになっている不動産です。
たとえば、祖父名義の土地について相続登記をしないまま、その後に親世代も亡くなっている場合、いわゆる数次相続が発生している可能性があります。
この場合、相続人が甥・姪や配偶者など、面識のない親族にまで広がることがあります。
相続人全員を確認し、連絡を取り、遺産分割について話し合い、必要な書類をそろえるとなると、短期間で終わらないケースもあります。

理由③ 親族間の話し合いには時間がかかる

相続登記では、「誰が不動産を取得するのか」を決めなければならないケースがあります。
兄弟姉妹が遠方に住んでいたり、相続人が何人もいたりすると、全員が納得できるまでに時間がかかることがあります。
また、長年連絡を取っていなかった親族が相続人になっている場合には、まず連絡先を調べるところから始めなければならないこともあります。

 

💡 秋の今から動くのがベストな理由

2026年10月の今なら、まだ時間があります。
今のうちに不動産の名義と相続人を確認しておけば、年末年始の帰省で親族が集まるタイミングを利用して、遺産分割について具体的な話し合いを進めることもできます。
期限直前になって慌てるのではなく、まず現状を確認することが大切です。

 

4.相続登記を進める4つのステップ

STEP1 対象となる不動産と名義を特定する

まずは、固定資産税の納税通知書や課税明細書、名寄帳などを確認しましょう。
そのうえで、法務局で登記事項証明書を取得し、現在の登記名義人を確認します。
「そもそも不動産がどこにあるのかわからない」という場合には、所有不動産記録証明制度の利用も検討しましょう。

 

STEP2 戸籍を集めて相続人を確定する

亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を確認し、相続人を確定します。
あわせて、相続人についても必要な戸籍などを収集します。
古い相続の場合は、相続関係が複雑になっていることがあるため、早めに確認することが重要です。

 

STEP3 遺産分割協議を行う

遺言書がない場合などには、相続人全員で「誰が不動産を取得するのか」を話し合います。
話し合いがまとまったら、遺産分割協議書を作成し、必要に応じて相続人全員が署名・実印を押印し、印鑑証明書などを準備します。
相続人が多い場合や、連絡が取りにくい相続人がいる場合には、この段階に時間がかかることがあります。

 

STEP4 法務局へ相続登記を申請する

必要な書類がそろったら、申請書と添付書類を準備し、不動産の所在地を管轄する法務局へ相続登記を申請します。
原則として登録免許税の納付も必要です。
ただし、一定の要件を満たす土地については、2027年3月31日まで登録免許税が免税となる措置があります。
免税の対象となるかどうかは、土地の価格や相続の状況などによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

 

まとめ:まずは「名義が誰になっているか」の確認から

今回の記事のポイントをまとめます。

• 2024年4月1日より前に発生した相続についても、相続登記の義務化の対象となる
• 過去の相続については、原則として2027年3月31日までに相続登記を申請する必要がある
• 正当な理由なく義務を怠ると、10万円以下の過料の対象となる
• 戸籍集めや相続人の確認、親族間の話し合いには時間がかかることがある
• 2026年2月からは「所有不動産記録証明制度」も始まっている
• 一定の土地については、2027年3月31日まで登録免許税の免税措置がある

相続登記は、ご自身で手続きをすることもできます。
一方で、古い相続が絡んでいたり、相続人が多かったり、何代にもわたって名義が変更されていなかったりする場合は、相続関係の調査だけでも大きな負担になることがあります。
「うちの土地は手続きが必要な状態なのか?」
そう思った方は、まず手元の固定資産税納税通知書や課税明細書を確認し、不動産の名義が誰になっているのかを調べるところから始めてみましょう。
早めに現状を把握しておけば、必要な手続きや準備にも余裕を持って対応できます。