地番と住居表示番号という2種類の表記
地番と住居表示番号という2種類の表記方法があります。
これらは全く違う別の番号になります。
地番は登記所が定めるのに対し、住居表示番号は市町村が定めます。
土地所有者に対する徴税目的のため
地番とは、明治時代の地券制度により、土地所有者に対する徴税目的のため、その土地を特定する必要があり土地一筆ごとに一つずつ付けられました。そしてかつての日本では地番を住所に併用していました。
しかし、地番は人の居住場所を知るために設けられたものではありません。
さらに長い年月を経て分筆や合筆が繰り返されたことで飛番・欠番が生じ土地の地番に一連性がなく整然と並ばなくなったこと、また、住宅や建物が増え市街化が進むと1筆の土地の上に複数の建物が建つこともあり、誤配のリスクなど日常生活をする上や行政サービスを行う上で地番を住所にすることは不便になってくるようになりました。
住居表示に関する法律の制定
そこで昭和37年(1962年)5月に「住居表示に関する法律」が制定されました。
この法律は、一見して住所をわかりやすくするため、街区ごとに番号を付け(街区符号)、建物1つ1つに番号(住居番号)を付し、この住居番号をもって住所を表すことにしたものです。したがって土地が数筆あっても建物が1つなら住居表示は1つです。
このように住居表示は地番ではわかりにくくなった住所をわかりやすい表記方法に変えたものといえます。なお、役所で固定資産税の証明者や登記所で登記簿を請求する際は地番が必要となります。