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生前売買の登記

2021.6.25


 

生前売買の登記について

不動産を売買すると、所有権の移転の登記をおこない名義人を変更します。

しかしまれに、売買契約をかわしたものの、登記の名義変更をしないまま、契約の当事者である売主や買主が亡くなってしまうケースがあります。

 

故人の生前に売買契約と代金の支払いが済んでいる場合は、所有権は買主に移転しており、故人の相続人から登記申請の手続きを行うことになります。

 

売主が死亡している場合、亡くなった売主の相続人全員が登記義務者となって、買主に移転登記を申請します。売主の法定相続人全員の実印と印鑑証明書が必要です。法定相続人を確定する戸籍等の添付も必要です。

この場合故人は生前に売買を完了しており、所有権はすでに買主に移転しているので、売主(不動産の登記名義人)が亡くなったからといって相続登記をする必要はありません。

 

買主が死亡した場合

買主が死亡した場合は、買主の相続人の一人が売主と共同で故人である買主名義に移転登記をすることができます。相続人の一人が相続人全員の権利のためにおこなう保存行為(民法252条ただし書)としての申請です。

亡くなった買主に所有権を移した後、通常の相続登記によって相続人名義にすることができます。故人である買主(被相続人)をとばしていきなり相続人名義にすることはできません。

 

注意しないといけないのは、生前の売買行為において確実に所有権が買主に移転しているかどうかということです。

売買契約書はかわされていても、代金が精算されていない場合は、まだ売買が完了していません。

この場合はまず亡くなった売主から売主の相続人名義へ、通常の相続登記をおこなう必要があります。不動産の所有権は、売買による移転の前に相続により相続人に移転しているからです。

 

売主様、買主様、双方がすでにお亡くなりになっている場合

先日、事務所で依頼を受けた生前売買の登記では、売主様、買主様、双方がすでにお亡くなりになっていました。

買主様の相続人の方がこの不動産を売却するため、①生前売買による亡売主から亡買主への所有権移転登記、②亡買主の相続登記、③売買による所有権移転登記、の3連件の申請でした。登記は実際の権利移転に忠実に沿って申請することが求められます。

 

ちなみに、生前売買の登記申請書は特徴的な書式です。

今回の申請書はこんな感じでした。権利者と義務者の表記の仕方に違いがあります。

 

 登記の目的  所有権移転

 原因     年月日売買

 権利者    亡A

 上記相続人B

 義務者    亡C相続人D

        亡C相続人E

        亡C相続人F

 

 

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