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不動産登記

~登記名義人の住所・氏名変更登記(名変登記)の重要性~

2022.8.5


不動産の売買や贈与を原因として所有権の移転登記を申請する際、
登記簿に載っている所有者(売買なら売主。権利を失う側の人を登記義務者と言います)の
現在の住所や氏名が引越しや結婚等によって変わっている場合は、
名変登記(登記名義人表示変更の登記)を先に入れないといけません。

 

例えば売買の移転登記では売主の印鑑証明書を添付しますが、
そこに載っている現住所が登記簿と異なっている場合は、
登記記録の住所を変更し現在の住所に一致させた上で移転登記を申請する必要があります。

不動産登記法第25条には、登記申請が却下される事由として

 

第7号
「申請情報の内容である登記義務者…の氏名若しくは名称又は住所が登記記録と合致しないとき」

 

と定められており、
登記義務者の氏名・住所が登記記録上の名義人と一致していないと、
この申請が真の登記義務者からの申請だと判断できないため、
申請自体が却下されてしまいます!

引越しなどはよくあることなので、たかが住所と思われがちですが、
この名変登記は私たちにとっても非常に注意を払う重要な登記なのです。

 

* 名変登記は令和3年の法改正により数年内に義務化されることになりました。
→リンク 所有者不明土地問題の解消へ向けた法改正(4)